横根高原をはじめとする前日光県立自然公園は、鹿沼市の西部に位置し、昭和30年に県立自然公園に指定されました。
標高800mから1,500mの山々から成るエリアで、古峰ヶ原(こぶがはら)高原、石裂山(おざくさん)を含みます。
その一部が牧場として利用されるほかは、手つかずの自然が残る地域です。
横根高原で多く見られる樹木として、高木ではシラカンバ、ダケカンバ、ミズナラなどが挙げられます。また、紅葉の時期に彩を見せるコミネカエデやウリハダカエデ、オオイタヤメイゲツもあります。中低木ではアカヤシオ、シロヤシオ、トウゴクミツバツツジ、ヤマツツジが代表的です。ツツジ類のほかには、オオカメノキやズミも多く見られます。下草類ではミヤコザサが多く、一部にはスズダケが生えています。草本類ではマイヅルソウ、ニッコウシダ、ヒメスゲが多くあります。
一年で一番の見頃は、4月下旬から5月にかけてツツジ類が開花する時期です。アカヤシオから始まり、シロヤシオとトウゴクミツバツツジ、ヤマツツジが咲き誇ります。特に5月中旬には、条件が揃えば白、赤、ピンクと三色のツツジと一時に楽しめます。
高原には小動物から大型獣まで、多くの種類のほ乳類が生息しています。タヌキやキツネ、アナグマが代表的です。イノシシやニホンジカなどによる生態系への被害が近年の問題となっているため、保全活動が続けられています。
前日光県立自然公園の横根高原地域における生態系の維持回復及び地域の活用を図ることを目的として、平成26年に発足し、保全活動に取り組んでいます。
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石裂山は標高890mと高さはありませんが、鎖やはしごなどが設置され、変化に富んだ山です。本格的な登山コースのため、十分な装備で入山してください。登山口は加蘇山神社社務所から500mほど奥にある下ノ宮で、途中には栃木県の天然記念物の千本桂があり、古くから縁むすびの神木として信仰されています。
●東北自動車道栃木I.Cから80分
鹿や熊などの野生動物が住んでいます。熊避けの鈴等を携帯して散策をお楽しみください。